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食品スーパーのオークワがドライブスルーサービス。 [ターゲティング]

5月25日の日経MJの記事で食品スーパーのオークワのドライブスルー
サービスが紹介されていた。この記事を読んだときは、マクドナルドの事
例を思い浮かべ、車で来たお客様の注文をその場で取り揃えるものがよぎ
った。


詳しく読んでみると、インターネット注文したお客様が時間を指定して、
店舗のドライブスルー窓口で商品を受け取るというもの。


もともとネット販売を行っていた。更なる利用者を増やすために、不満点
を調査していたところ、以下のことが分かった。

・配達予定時間に在宅しなければならない
・一定金額以上購入しないと手数料がかかる
・配達エリアが限定される

この不満を解消するために、ドライブスルーを考案したようです。ネット
スーパーの利用者の2割に達し、一定の効果を発揮していて、店舗販売の
客単価を上回っているとのこと。金額の下限がないため、利用者の裾野が
広がるし、競合店からのストアスイッチする消費者も増えることでしょう。


消費者視点では、店舗内において商品を探す手間がなくなったこと、女性
の場合に重いものを運ぶ手間を敬遠できることは大きなメリットになる。


店舗側でのメリットも存在する。これまで配達エリア外への消費者からの
要望に答えかねていた課題に対して、配送の労力を増やさずにネットスー
パーの利用を拡大できたことは大きなメリットである。


ネットスーパーに対しての人員を固定化できるレベルまで注文数を拡大で
きれば、オペレーション上の効率は一層高まる。店舗の通常業務と平行し
て行うのは、効率が悪い。


食品スーパーは薄利商売のため、多少のロスでも収益がマイナスへ転じる
ビジネスモデルである。何をするにしても一定の規模を実現しなければ、
利益を確保できない場合が多い。


私が感じた今後の課題は、ネットスーパーを利用できる条件として、イン
ターネットに接続できる環境が不可欠なこと。社会的な背景として、高齢
化社会になりつつある今、インターネット以外の注文手段を確立し、高齢
者がより多く利用できる体制を構築して頂きたいと思います。

世代、時代が重要だったのはマスマーケティング。 [ターゲティング]

マスマーケティングとは、国内在住の全員に呼びかけるマーケティングで
あり、その製品やサービスの興味及び必要性に関係無くターゲット化する
手法である。

競馬で言えば全馬の1点買いをするようなものである。メリットは、大外れ
がなく、ターゲットを絞る作業が必要ない。デメリットは、多額の費用が
掛かる割りに打率が低いこと。万人をターゲットにしているが、それに対し
て反応する割合が低いということである。



昭和時代には、戦後、ベビーブーム、オリンピック、高度成長、オイルショック
、バブル、バブル崩壊、の流れがある。マーケティング視点での特徴は、国内全体
が近代化(欧米化)という同じ方向に向かっていたことで、個人の目標や価値観が
似通っていた。


企業のマーケティングは、現在のマーケットイン(顧客志向)という発想は全く
なく、マーケットアウト型(製品志向)しかなかった。需要と供給のバランスが
現在と逆で、需要レベルに供給(生産)レベルをどう合わせるかが焦点だったの
です。したがってモノを作れば売れる時代なので、企業が消費者を完全にリード
できたのです。


こういった経済の背景があり、マスマーケティング以外の思想が必要な時代では
なかったのです。


ただし、マスマーケティングに切り口があるとすれば、タイトルのような世代や
時代である。最も大きなボリュームを持つのは団塊世代である。その次に大きな
ボリュームを持つのは、団塊ジュニアと呼ばれる団塊世代の子供にあたる世代です。


一つの仮説があります。それは団塊世代でヒットした商品は、他の世代にも波及
し、大ヒットにつながるというものです。商品開発する際は、団塊世代を意識す
るという考え方があったのです。マイカーやマイホームというコピーは団塊世代
を狙ったもので、高度成長の象徴的な言葉で、他の世代への波及力はすごいもの
でした。


近年でも団塊ジュニアを狙ったマスマーケティングで展開しているかと思えば、
実は波及効果が低いため、他の世代をターゲットとして狙っていたのです。
それは、女子大生ブームの世代とプリクラやコギャル、ルーズソックスなどの
女子高生ブームの世代である。この二つの世代の間に団塊ジュニア世代がある
のです。


自己主張が強い世代が他の世代への波及力があると考えられ、二つのブーム世代
がターゲットとされたのです。渋谷の女子高生を一室に集め、ブレストを頻繁に
行い、商品開発に反映させていたのは有名な話です。


結局、そのターゲットとされた世代を軸に時代が生まれていくのです。現在の
セカンドライフや高齢化社会の中心にいるのは団塊世代です。


しかし、ここ10年の進化(IT革命、デジタル化など)によりPEST(政治、
経済、社会、技術)は激変したのです。それによりマーケティングは、ご説明し
た世代や時代という発想でのマスマーケティングでは通用しないのです。

これからは細分化された小さい的を狙い打ちする高打率の手法と、顧客と同期し
ながら市場を創造し拡大させていく同期マーケティングの時代なのです。

買物難民をニーズと読み取れるか。 [ターゲティング]

最近、新聞や経済番組で多く取り上げられのは、買物難民や買物弱者に対しての
救済策に関する記事やレポートである。該当するのは最寄のお店が閉店してしま
い、近隣に買物先がなくなったり、高齢化し車での移動ができず、遠出して大型
スーパーへ行くことが困難な人達である。


取り上げられていた救済策をご紹介します。

一つ目は、スーパー側で車を使って送迎するというもの。定期的に送迎車が巡回
し高齢者などを乗せてきて、店内で買物をしてもらうというもの。お店側からす
れば、送迎のコストはかかるものの、それ以上の売上を確保できるようである。


二つ目は、巨大食品卸メーカーである全日食である。ボランタリーチェーンを
展開し、商店街で看板を見かけたことがあるでしょう。
高齢者が多く入居している団地などで、最寄のスーパーが閉店してしまい、遠出
しないと買物ができないエリアに小規模型のスーパーを積極展開している。
全日食の仕入れ力により、大型スーパーに負けない価格で提供できているようです。


三つ目は、北海道のコープさっぽろである。商店や公共交通機関の撤退で買物に
苦労する消費者が目だって増加している模様。そこで同社は、お弁当の宅配や
食品1000品目を乗せた車で移動販売を開始した。販売価格は店舗と変わらない。


買物難民にとっては、死活問題であり、特に北海道の状況はかなり深刻なものと
予想されます。積雪もあるため、移動することが余計に困難な状況にあるはずな
ので、更なる救済策を行政や企業が一体となって取り組んで頂きたいと思います。



買物難民をニーズとして捉える感覚に驚きました。救済と捉えた場合は福祉の視
点で、ビジネスの視点ではチャンスと捉えることになる。特に一つ目と二つ目に
おける着眼点は、スーパーの新しい在り方を提唱したものに見えました。大型有
利の箱型営業と新たなニーズに答えた移動式または小型化がターゲット別に共存
するんだと思います。


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