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あなたはヒット商品をどのタイミングで購入しているのか? [フレームワーク]

▼イノベーションの採用時期とは
「イノベーションの採用時期」というフレームワークの考え方があり、どのタイミングで新しい製品を手にしたかを普及度軸と時間軸の2次元で表したもの。例えばiPhoneが発売された時に、購入時期はそれぞれのユーザーによってバラバラであり、その時期を時間軸で大きく分けると以下の5つになる。時間軸の隠れた意味としてユーザーが購買に至った要因にあたる情報の蓄積量がある。

イノベーター
製品に関して流通している情報はほとんどなく、ヒットする可能性すら分からない、したがって強い好奇心で買うような人達が該当する。iPhoneで例えると、アップル信者で新製品と聞けばとにかく買う人、携帯電話業界に関わりのある人や業界への関心が高い人などだ。モニターになる人や発売当日に一目散に買う人もこれに該当する。

初期採用者
新しいアイデアを積極的に取り入れ、使い勝手が良ければ情報を拡散したり、周囲に勧める人達。以下の③以降で購入する人達へ強い影響を与えていく人で、口コミやブログ、ソーシャルメディア等で、情報発信を積極的に行うタイプだ。

前期追随者
積極的に情報を収集し、有効な情報があればすぐに行動に移すタイプ。ヒット商品はこの人達が買うことで実現される。この層に所属する人達のボリュームは大きく、プロダクトライフサイクルの成長期を後押しする人達だ。①~③に共通する特性は、比較的収入の多い方に入る人達で、無駄な買い物になるリスクを負いながらも購入する。

後期追随者
慎重に情報を収集するタイプで、信頼できる情報源から入手する。慎重に検討してから購入する傾向が強い。周囲の人達が製品を使っていても、なかなか購買意欲は掻き立てられない。

延滞者
普及率が下降した衰退期に採用する人達。製品の認知度は頂上を超え、忘れる人が現れる時期でもある。この人達は長年使うものに愛着を感じ、新しいものを好まない。値崩れが進行して、コストパフォーマンスが高くなってから購入検討する。

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▼オピニオンリーダーの役割
ヒット商品の採用においては情報を発信する側の人達と情報を受信する側の人達に大きく分かれる。発信側は最近の言葉でいうフォロワーが多いほど影響力を持ち、オピニオンリーダーとして注目を集める。最近ではフェイスブックやツイッター、少し前からはmixiやブログなどのソーシャルメディアを利用したスキームでオピニオンリーダーが影響を与える。受信側は自分がフォローする人達から発信された情報をキャッチし採用するようになる。


▼感情に影響を与える
個人の購買プロセスは衝動的と言われる。衝動的とは感情的判断によって購買決定がなされている。その感情に影響を与えているのが、広告や宣伝、パブリシティ、そしてオピニオンリーダーなのだ。受けた影響が蓄積すると感情が反応し購買のタイミングが決まる流れになる。

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バリューチェーンを拡げる発想をもて! [フレームワーク]

バリューチェーンと聞くと、割引に関する言葉だと思う人が多いかもしれない。正確には、一つのサービスを提供する際、様々なコストを価値(バリュー)に置き換え、時系列で価値を並べたもの。要約され標準化されたものは以下の図である。

図3.jpg

実際は、ビジネスごとに形や流れの順番が違い、個性的なものが多い。逆にいうと個性的でなければ差別化されず、継続的に利益を享受することができない。


分かりやすい例として自転車ショップがある。一般的に同ショップのバリューチェーンは以下になる。


①完成品や部品の購買 → ②広告 → ③販売 → ④修理


仮にこの自転車ショップが先行きの見通しに不安を持っていたとする。不安になった理由は、高齢化が進み、そして子供が減り、商圏内の人口が減少傾向にあること。今でも厳しい売上は更に悪化するのではないかと。このようなケースの場合、どんな打ち手が考えられるだろうか? 


ここで考える方向性を絞る手段として、バリューチェーンを拡げる発想がある。現在のバリューチェーンは①~④までだが、⑤や⑥まで増やすことができないか創造してみる。④の後に追加するだけでなく、①の前でもいいし、①~④の間に組み込む形でもいい。


①完成品や部品の購買 → ②広告 → ③販売 → ④修理 → ⑤新しいバリューを追加


ただアイデアを追加するだけだと、実現性にかけるため、モチベーション維持の可否、予算の問題、技術やノウハウを生かせるかなど、考慮すべきポイントを留意する必要がある。


バリューチェーンを拡げて思いつかれることが多いアイデア。
・子供向け自転車教室、個人レッスン
・自転車の買取と再販売
・売れない自転車をレンタル用にする
・豊富な知識を生かし自転車の著書を書く
などなど他にもたくさんあるでしょう。


考えるための方向性が絞られれば、アイデアが出やすくなる。360度の快晴の空で一つの雲を見つけるよりも、東の空など範囲を狭めた方が雲は見つかりやすい。それと一緒です。


このバリューチェーンを拡げる発想によるビジネス展開の成功例はたくさんある。
・自動車や住宅メーカーの保険販売
・家電店の修理サービス
・プリンタメーカーのインク販売
・TUTAYAのTカードサービス


最終的に成功しているのは、元々のビジネスで蓄積した情報やノウハウを十二分に生かしたサービスが多い。要は延長線上を意識すること。
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