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世代、時代が重要だったのはマスマーケティング。 [ターゲティング]

マスマーケティングとは、国内在住の全員に呼びかけるマーケティングで
あり、その製品やサービスの興味及び必要性に関係無くターゲット化する
手法である。

競馬で言えば全馬の1点買いをするようなものである。メリットは、大外れ
がなく、ターゲットを絞る作業が必要ない。デメリットは、多額の費用が
掛かる割りに打率が低いこと。万人をターゲットにしているが、それに対し
て反応する割合が低いということである。



昭和時代には、戦後、ベビーブーム、オリンピック、高度成長、オイルショック
、バブル、バブル崩壊、の流れがある。マーケティング視点での特徴は、国内全体
が近代化(欧米化)という同じ方向に向かっていたことで、個人の目標や価値観が
似通っていた。


企業のマーケティングは、現在のマーケットイン(顧客志向)という発想は全く
なく、マーケットアウト型(製品志向)しかなかった。需要と供給のバランスが
現在と逆で、需要レベルに供給(生産)レベルをどう合わせるかが焦点だったの
です。したがってモノを作れば売れる時代なので、企業が消費者を完全にリード
できたのです。


こういった経済の背景があり、マスマーケティング以外の思想が必要な時代では
なかったのです。


ただし、マスマーケティングに切り口があるとすれば、タイトルのような世代や
時代である。最も大きなボリュームを持つのは団塊世代である。その次に大きな
ボリュームを持つのは、団塊ジュニアと呼ばれる団塊世代の子供にあたる世代です。


一つの仮説があります。それは団塊世代でヒットした商品は、他の世代にも波及
し、大ヒットにつながるというものです。商品開発する際は、団塊世代を意識す
るという考え方があったのです。マイカーやマイホームというコピーは団塊世代
を狙ったもので、高度成長の象徴的な言葉で、他の世代への波及力はすごいもの
でした。


近年でも団塊ジュニアを狙ったマスマーケティングで展開しているかと思えば、
実は波及効果が低いため、他の世代をターゲットとして狙っていたのです。
それは、女子大生ブームの世代とプリクラやコギャル、ルーズソックスなどの
女子高生ブームの世代である。この二つの世代の間に団塊ジュニア世代がある
のです。


自己主張が強い世代が他の世代への波及力があると考えられ、二つのブーム世代
がターゲットとされたのです。渋谷の女子高生を一室に集め、ブレストを頻繁に
行い、商品開発に反映させていたのは有名な話です。


結局、そのターゲットとされた世代を軸に時代が生まれていくのです。現在の
セカンドライフや高齢化社会の中心にいるのは団塊世代です。


しかし、ここ10年の進化(IT革命、デジタル化など)によりPEST(政治、
経済、社会、技術)は激変したのです。それによりマーケティングは、ご説明し
た世代や時代という発想でのマスマーケティングでは通用しないのです。

これからは細分化された小さい的を狙い打ちする高打率の手法と、顧客と同期し
ながら市場を創造し拡大させていく同期マーケティングの時代なのです。

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