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ルイ・ヴィトンの巻。 [ブランド]

◆ルイ・ヴィトンデータ
国内店舗数  57店舗[うち百貨店内46店舗](2012年2月1日現在)
国内従業員数 1,695(2012年2月1日現在)

世界店舗数  433店舗(2009年6月)
世界従業員数 7万7302 (2009)
主な業績   2010年LVMWの年間売上高は203億ユーロ(約2兆2500億円)
       経常利益は43億2000万ユーロ(約4780億円)


今日、仙台に行った時にルイ・ヴィトンのお店があり、外でのやりとりに見入ってしまった。女性従業員が店前に準備している車まで、お客様のお見送りを何度もしてたのが印象に残った。通常は店内で終わりだろう。そこはブランド形成の一環なのかもしれない。


2月現在での57店舗は、各県に1店舗出店している計算になる。外資系で、高級な品物を並べているお店としては、多いかもしれない。それだけ日本のマーケットを重要視している証だ。でもなぜなのだろうか。


現在の自動車業界は、為替における驚異的な円高に見舞われ、海外で販売した分の利益が大きく圧縮されてしまい、国内販売の不振も手伝って厳しい状況が続いている。ルイ・ヴィトンはその逆になり、日本で売って利益を換金するモデルなので、円高により利益が膨張する局面である。正に天国と地獄の構図だと言える。


ルイ・ヴィトンにとっては最大のチャンスなのです。他の国より売上が少ないとしても、マジックのように利益が膨れ上がるので、これほど美味しい商売はない。しかし、このチャンスを生かすには条件が必要。


通常は、景気が悪くなれば可処分所得が減り、生活費以外のことにお金を使う割合が減り、高価で生活必需品でないものは売れにくくなる。しかし、ルイ・ヴィトンはその気配がない。なぜかとい言えば、ブランド力の威力である。


ブランド力というと抽象的に聞こえるかもしれないが、過去から蓄積された歴史観、卓越したブランドコントロール(マーケティング)、持続性のある品質の高さ、長年続けてきたこれらのコンテキストがルイ・ヴィトンの称号に秘められていて、魅力が低下せずに上昇し続けている。


デフレ大国日本でビジネスをしていると、安くすれば売れると錯覚を起こし、パンドラの箱を開けてしまい、値引きありきの販売スタイルになってしまうことが多い。値引きは、自ずからバリュー(価値)を下げる、一時的に凌ぐ手段しかない。続けようとすると、コストを削る必要が出てきて、製造プロセスを変えたりなど、品質低下を招くケースもある。


ルイ・ヴィトンは全く逆のことをしていて、値引きという発想を全く持っていない。売れないものは次期に売れればいいと考え、値引きしてまで売ろうとはしない。加えてブランドコントロールしている部署が値引きを絶対に許さない。


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