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AIDMAからAISASモデルへ。 [顧客管理]

12月12日の日経流通新聞に大変的を得た解説がありました。

学習院大学経済学部経営学科特別客員教授でフリーアナウンサーでもある
八塩圭子さんのコラム欄に書かれていたものです。
オフィシャルサイト http://www.keikoyashio.com/index.html 

これまでの広告効果モデルでは、AIDMAをベースにした考え方が一般
的でありました。

A注意→I興味→D欲求→M記憶→A行動

これは広告をする上でAIDMAに当てはまるそれぞれのターゲット群の
心理状態に合わせ、広告内容を変化させることで、上記の→の方向に移行
させていくという考え方である。側面を変えればA行動に属するターゲッ
トに対し、A注意向けの製品やサービスの基本情報を公告によりリーチし
ても、効果は発揮されないのである。


しかし、近年のインターネットの普及により、購買行動モデルの視点で広告
代理店大手の電通が提唱しているのはAISASである。

A注意→I興味→S検索→A行動→Sシェア

AIまでは一緒ですが、S検索以降が違うのです。インターネットの普及で
二つのスキルを消費者は得たのです。それは情報検索と情報発信で、タイム
リーに、そして自分が欲しい形で情報をキャッチまたは発信でき、他人への
影響度が高いものなのです。


八塩さんのコラムにあったように、A注意とI興味の心理が働けばインターネ
ット上で検索して、仕様や価格、評判に関する情報を入手し、比較してコスト
パフォーマンスの高いものを購入し、その利用価値をブログなどを通じて発信
する流れになる。


AIDMAと比較して、相違する点はプロセスを完了するまでの時間が短縮さ
れたこと、消費者が能動的に行動すること、情報を発信することである。旧モ
デルは、企業側主導といった観があり、新モデルは顧客側主導といったところ。


電通が提唱したAISASにより、製品ライフサイクルも変わってきた。イン
ターネットの普及の前までは、中長期的なサイクルが多く、なだらかに上昇す
るものでした。普及後は、短期的になり、急激に上昇し、急激に下降するサイ
クルが多い。


その大きな要因は、Sシェアによるものである。これまで企業メディアからの
情報しかキャッチできなかったのが、個人のメディア化が進んだことで、多数
の個人から情報をキャッチでき、情報流通のスピードが加速したのです。
その結果、短い期間に購買量が集中する現象が起きている。

情報の送受信モデル 「1対多」→「多対多」



しいて言えば、電通の提唱したモデルにcomparison(比較)を加えて欲しかっ
たです。AISCASと言う形で。

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