どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール 尾原 和啓 [本紹介]
どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール
- 作者: 尾原 和啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2018/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
この本の中でDCPAについて解説されている。PDCAは誰もが知るフレームワークだが、外部や内部環境が変わり、計画ありきでは通用しなくなった。DCPAの思想で成功しているビジネスユーザーは多い。発想の転換が求められている。以下は私なりに解説してみました。
●PDCAはもう古い!
①Plan (計画)
②Do (実行)
③Check(評価)
④Action(改善)
ビジネス書の多くの本でPDCAサイクルの重要性について書かれている。これは計画を立て、実行し、評価して、ベターな効率効果の高い手段を見つけるためのもの。
それまで日本人は、計画を立てることは得意だが、実行して評価する客観的な視点と、ボトルネックを見つけ論理的に原因を改善する思想がなかった。
日本のビジネス文化に衝撃を与え、多く取り入れられた考え方であり、様々なフレームワークののベースになっている。
(メリット)
・評価→計画で最適解を導き出せる
・周到な分析と準備の上で実行できる
・マネージメントは現状把握しやすい
(デメリット)
・計画策定者と実行者がバラバラの場合、現場と障壁ができる
・計画に時間がかかり、なかなか実行できない
・大きな方向転換ができず計画の微調整が多くなる
万能に見えるが、いくつかのネックがある。その一つは計画を中心にサイクルする点だ。計画した人が主導権を握り、現場感覚を持つ実行者とギャップができてうまく進まない場合がある。
●机上よりも小さな実行
作りこまれた企画だから成功するとは限らない。実行してみないと見えない部分が大いにある。そして、念入りな計画策定に過度な労力を使うなら、小さな実行を重ねた方が有益なフィードバッグが得られ、早期に最適解へ近づける。
●今の時代はDCPA!
①Do (実行)
②Check(評価)
③Plan (計画)
④Action(改善)
正確には(D→C)×複数回実行後⇒PAとなる。これは計画プロセスを後に回している。PDCAの問題点として計画段階で時間がかかり、実行に踏み切れないことがある。要は頭でっかちな人達が失敗を恐れすぎ、実行に踏み切れない場合。
DCPAは、いつくつかの実行パターンで小さく動いてみて、確度の高いデータを一挙に集める。①②→①②を繰り返し、最適解に近いパターンを見つけだした後、③計画を練って④改善する。現場側の実行者が中心になるので、机上の空論になりづらい。
(メリット)
・現場裁量で進められる
・最適解を短時間で導きさせる
・確度の高いフィードバッグを得られる
(デメリット)
・マネージメントは把握しにくい
・無駄になる実行が多くなる
2019-05-06 19:31