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バリューチェーンを拡げる発想をもて! [フレームワーク]

バリューチェーンと聞くと、割引に関する言葉だと思う人が多いかもしれない。正確には、一つのサービスを提供する際、様々なコストを価値(バリュー)に置き換え、時系列で価値を並べたもの。要約され標準化されたものは以下の図である。

図3.jpg

実際は、ビジネスごとに形や流れの順番が違い、個性的なものが多い。逆にいうと個性的でなければ差別化されず、継続的に利益を享受することができない。


分かりやすい例として自転車ショップがある。一般的に同ショップのバリューチェーンは以下になる。


①完成品や部品の購買 → ②広告 → ③販売 → ④修理


仮にこの自転車ショップが先行きの見通しに不安を持っていたとする。不安になった理由は、高齢化が進み、そして子供が減り、商圏内の人口が減少傾向にあること。今でも厳しい売上は更に悪化するのではないかと。このようなケースの場合、どんな打ち手が考えられるだろうか? 


ここで考える方向性を絞る手段として、バリューチェーンを拡げる発想がある。現在のバリューチェーンは①~④までだが、⑤や⑥まで増やすことができないか創造してみる。④の後に追加するだけでなく、①の前でもいいし、①~④の間に組み込む形でもいい。


①完成品や部品の購買 → ②広告 → ③販売 → ④修理 → ⑤新しいバリューを追加


ただアイデアを追加するだけだと、実現性にかけるため、モチベーション維持の可否、予算の問題、技術やノウハウを生かせるかなど、考慮すべきポイントを留意する必要がある。


バリューチェーンを拡げて思いつかれることが多いアイデア。
・子供向け自転車教室、個人レッスン
・自転車の買取と再販売
・売れない自転車をレンタル用にする
・豊富な知識を生かし自転車の著書を書く
などなど他にもたくさんあるでしょう。


考えるための方向性が絞られれば、アイデアが出やすくなる。360度の快晴の空で一つの雲を見つけるよりも、東の空など範囲を狭めた方が雲は見つかりやすい。それと一緒です。


このバリューチェーンを拡げる発想によるビジネス展開の成功例はたくさんある。
・自動車や住宅メーカーの保険販売
・家電店の修理サービス
・プリンタメーカーのインク販売
・TUTAYAのTカードサービス


最終的に成功しているのは、元々のビジネスで蓄積した情報やノウハウを十二分に生かしたサービスが多い。要は延長線上を意識すること。

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