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今や囲い込みはスタンダード。 [販売促進]

マーケティング用語で使われる「囲い込み」を聞いたことがない人は少ないだろう。昨今では当たり前になりつつある基本的な手段となった。言い方を変えれば、出口を塞ぐことを意味し、ブランドスイッチさせないということ。


例えば車を買った人が、同じ系列の車両保険に入り、更に同じ系列で家を立てて、住宅保険に入ったら、完全に囲い込まれている。トヨタはこういったやり方をしている。一度高額商品を買い、満足感を得ると、そのブランドに対して信頼と安心感を持ち、忠誠するケースは多い。この場合はコーポレートブランドを使った囲い込みと言える。


アップルはトヨタ以上のことをやっている。iMac、iPhone、iPadなど、微妙にコンセプトを変えていき、ユーザーに複数の端末を持たせることに成功している。更にすごいのは、iTunesをプラットホームにしたアプリ、音楽、電子書籍、ゲーム、ポッドキャストなどの販売システムだ。ハードからソフト、コンテンツまでをアップルの製品とサービスで揃えられる。こうなるとアップル以外の製品を使うことが難しくなる。各機能が連鎖しているため、相乗効果がダウンするのが嫌なのだ。



しかし、トヨタやアップルのように全方位的なやり方をしなくても、囲い込みを実現できる手はいくらでもある。自分の身近なところで、継続購入や継続利用していることがあれば、施策内容を把握し、心理的な部分を分析し、ビジネスで生かしてほしい。


数年前、あるお店で針治療を受け続けていた。他にも治療を受けられるところはたくさんあるのに、そこにしか行かなかった。保険が効かないため料金は高い。それでも3年程通った理由は、その針師の人と治療中にいろんな話をするのが生活の一部になっていたこと、いつも治療時間を無料で延長してくれていたためである。意図的かどうかは不明だが、結果的に囲い込みされていたのである。

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