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映画の料金を1000円に下げない理由。 [販売促進]

あるアンケート結果で、映画料金がいくらなら今よりも観に行く回数が増えるかの質問で、1000円が多数を占めていた。私も以前から1000円ぐらいにして、来客数をもっと増やした方が儲かるのではと考えた。しかし、一向にそんな気配はないので、これは何かあると思った。


価格を変えないということは、価格が理由ではないのか、または今の価格でも十分に利益を確保できている可能性があるかだ。私の見立てでは、後者の可能性が高いと思う。それほどお客様が入っていないのに、潰れないお店ってあるよね。それと一緒で繁盛しなくても儲かっている。


逆に行列が日々できているのに、儲からないお店がある。原価や人件費などコストに見合った価格をつけていない場合に起こりえる。薄利多売型と言われ、より多く売らないと儲けが出なくなり、経営が苦しくなる。悪循環とも言われますね。


需要の価格弾力性といわれる分析指標がある。価格の変動に対比して、需要がどれくらい変動するかを表したものなんだ。吉野家の牛丼並で考えると、例えば260円、290円、320円、350円、380円、410円、440円、470円、500円のそれぞれの価格で、一定の数に対して、どれくらいの需要(食べたいと思う人)があって、それの変化する割合を調査し、放物線でグラフ化したもの。興味深いのは、ある一定以下の価格になると需要の変化が減ってくること、従ってそれ以下に下げる意味がない。


これらを映画館の話に合わせると、現行の1800円から1000円に料金を下げても、それほど需要が変わらないケースもありえる。そうすると今の料金を維持した方が利益は大きいので、料金を下げない選択をしている公算もある。


数年前にアバターのヒットで来客数が増大し、かなり儲けたという記事を読んだことがある。料金以外では作品のでき具合、交通など映画館の場所(ロケーション)、キャンペーンなど、他にも分析すべき視点はある。この記事の内容は可能性として見てもらえればと思う。


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